2012年11月22日木曜日

木枯らし



和楽茶会も無事に終りポーと外の景色を眺めていました。
裏庭の桜の木の枝に残っている、美しく色づいた葉を木枯らしが吹き飛ばしていきます。
ヒラヒラと舞い落ちる枯れ葉を見れば、ちょっと寂しく感傷的になりますが、
葉っぱは木枯しに吹き飛ばされるのではなく「寒い冬の訪れを予知し、自分から積極的に
枯れ落ちるのだ」・・・と、何時か植物生理学者が書いてみえました。
葉には夜の長さの違いや、季節の流れを計り、自分の持っている大切な栄養を、
幹や枝にしっかり送り返してから散る。芽吹きの為に自分のやるべきことをやりつくし風に舞う。
ウーン  ご立派!

それに引きかえ、陶の庵は木枯らしが吹き始め、初霜や初氷の便りを耳にしますと、
さっそく準備するのが「湯たんぽ」 (*^ー^*)
寒さの募る日々、ストーブの上の大きめのやかんから、シュッ シュッと音を立てている
湯気の出ているお湯をトク トクと湯たんぽに注ぎます。
冷めない様に丁寧に包み、夜寝る少し前にお布団に入れておきます。
お布団に入るとホンワカ~・・とした何ともいえない温もりに包まれ身も心もほっこりいたします。
ウーン  幸せ!

2012年11月15日木曜日

感謝の十年 和楽茶会

「一期一会」 「一座建立」
この言葉を心の片隅に秘め、背伸びしながら開催してまいりました和楽茶会も、
第十回目を節目とし、最終の開催を少し惜しまれながらも無事に終る事ができました。

伝統的な非日常の茶の湯の伝承もとても大切ですが、日常生活の中にポット浮いた
非日常の緊張感のある一刻を持ちたい・・・そんな想いで仲間と共に始めたのが和楽茶会です。

振り返れば十年前ささやかに自宅の前庭で夕方から月見茶会として、和ローソクの仄かな
明かりの中で催した第一回目と第二回目。お客様も30名様位で点心も全部手作りでした。

第三回目から公の茶席をお借りし、参加して下さるお客様も少しずつ増えてまいりました。
更に、第七回目からは由緒あるお寺の歴史の刻まれた茶席で、静かに想いを
馳せながらの一服を楽しんでまいりました。其々の設えが想い浮かんでまいります。

又、色々な方々をゲストとしてお招きし、尺八、琴、胡弓、笙、三味線、常磐津節、
謡曲、日舞等の伝統芸能から、ジャズ、ピアノ、ヴァイオリンの洋楽器の演奏迄、
お茶とのコラボレーションを楽しみました。

今回は最終回ということもあり、色々想いを込めて今年のNHKの
大河ドラマ「平家物語」に因んだ設えを・・・と準備してまいりました。

場所は仏教哲学者で高名な清澤満之老師終焉の西方寺をお借りいたしました。
茶席は犬山の如庵にあります珍しい鱗板の瀟洒な小間で、お客様と膝を交えての和やかな
一刻、今迄のお礼の言葉を、お一人様お一人様にお伝えすることも出来安堵いたしました。
床のお軸は和楽の「和」 花は平家物語に因み沙羅の照り葉と曙椿を挿してみましたし、
お菓子は建礼門院徳子が壇ノ浦で入水するときに藤重ねの十二重を着ていた・・・
藤色のあんこを薄い牛皮で包んだ菓子銘を「藤重ね」といたしました。

今回お迎えいたしましたお客様の歌舞伎舞踊の市川櫻香様と狂言の佐藤融様も
平家物語に因み舞踊は「八島」と狂言は「那須与一語」を、弥陀に守られた荘厳な
本堂の中で上演してくださいました。とても感動いたしました。

和楽茶会がこんなにも長くこんなにも盛大に続けてこられたのも、偏に
遠路毎回お越し下さったお客様、骨身惜しまず協力して下さった友人、
社中の方達、良き仲間に支えられて続けてこられた事と感謝いたしております。
本当に有難うございました。

此れからも楽しみながらこつこつと、
是非の 初心忘るべからず、
時々の初心忘るべからず、
老後の初心忘るべからず
忘れずに精進したいと想っています。

2012年11月4日日曜日

炉開き

初風炉から名残まで使っていた風炉を閉じて、11月の初旬頃を目安に炉を開きます。
陶の庵も、朝夕はだ寒くなった先日炉を開きました。

 
炉用の大ぶりのお炭をつぎ、釜のお湯が始めは微かな音から、
次第に煮え音が高まり、松葉が吹く風にそよぐように聞こえる事から
「松風」といわれる釜が鳴り、立ち上がる湯気の釜から一杓湯を汲み
点てる一服は、風炉と違い又一段と心が安らぎます。

現実の日々では陶の庵はこの時期、N幼稚園の文化祭で
茶道クラブの園児と共に、父兄におもてなし茶会。
同じくN幼稚園の100名位の園児が、卒園作品の制作で陶房へ。
そして、いよいよ一週間後に迫った和楽茶会の準備と・・
何かと忙しい現実の日々。
忙・・・字のごとく心が亡びそう!
 
高名なお茶の本「南方録」に書いてあるという、お茶とは、
「朝、薪をとり湯をわかし、茶をたてて、仏に供え、人にもほどこし、自分も飲む」

理想の茶人の生活環境・・
気持だけでもゆとりを持ちたいものですネ。