2013年5月31日金曜日

「江戸しぐさ」と「歩きスマホ」

その昔、人口密度が高く路地等の狭い道が多かった江戸の町で、
お互いが気持ちよく生活する為のマナーがあったそうです。

「傘かしげ」
雨の日に人と人がすれ違う時、傘と傘がぶつからないよう、そしてお互いの
雨のしずくでぬれない様に、自分の傘をちょっと外側にかしげるしぐさ。

「肩引き」
同じように狭い道ですれ違う際、肩がぶつからない様に
右側を互いに後ろに引いてすれ違うしぐさ。

「こぶし腰浮かせ」
渡し船などで後から乗船してくる人の為に、座っている人が順番に
腰を浮かせて、こぶし一つ分詰め一人分の席を作ること。

この様な奥床しいしぐさを今でも守っている方もいらっしゃいますよね~
でも、中には雨の降っている時でも傘をさしながらスマホに一生懸命で、
ぶつかろうがぬれようがおかまいなし、我が道を行くという人も見かけます。
これから梅雨に入り気をつけなければと、思っていましたら最近では
雨降りだけでなく、熱中症にも効果があると愛用する「日傘男子」が増えているそうです。
アレアレ、日傘のイメージも変わってきたものです。
先日の新聞にこの様な「歩きスマホ」が増える一方で、身の危険を感じ
危ないという苦情の声も高まっているそうです。

又、電車の中でも大きなバックを自分の隣の席に置いて、
平気でスマホに熱中だったり・・と色々残念なしぐさを見かけますが・・・
時には(まだ滅多にはありませんよ)、陶の庵も優先席に座れる権利は既に
持ち合わせていますが、「どうぞ」と高校生らしき可愛い人に席を譲られるのも
なぜか嬉し悲しの気持です。 フクザツ(*^ー^*) 

まだまだ、色々のマナーがあると思いますが、江戸時代だけでなくいつの
時代でも、特に、忙しい現代の共同社会こそ、皆で上手に住み暮らす為の
知恵を出し合い、自分だけでなく他人のことを考える余裕、
優しさを大切にするマナー守っていきたいものですネ。

2013年5月25日土曜日

「ナガレスタジオ」

日本でよく知られる彫刻家
ロダンやミケランジェロ
日本人で世界に知られる彫刻家
イサムノグチ(故人)
流 政之   (90才)

今年2月に90才になられてもなお精力的に制作活動をされている彫刻家 流 政之さん。
数年に一度高松市庵治町のアトリエ「ナガレスタジオ」を特別公開されますので、
今回は期待を持って楽しみに出掛けてまいりました。

スタジオは50年前、縁のない庵治を拠点にした時、土地の長老が
「夕日はいかん 日の出が見えるところに住め」と、手を尽くして土地を探してくれたそうです。
瀬戸内海を一望できる高台に、赤レンガ造りの城塞のような
広大な自宅兼アトリエの「ナガレスタジオ」  想像以上のスケールの大きさにまずビックリ!

その野外空間に瀬戸内の風景に負けない何百体の作品が、石やブロンズでありながら
魂があり、向き合っていると作品とコミュニケーションできる様なそんな感じが致しました。






当日は曇り空でしたのでちょっと残念でしたが、晴天なら瀬戸内の青い空と青い海を
バックに、くっきりと作品が前に出てもっとインパクトがあるでしょうね。

1960年位から美術界で活躍され、アメリカのワシントン、サンフランシスコ、
ロスアンゼルス等、国内外の公共の場所に作品が設置され、特に世界に名前が
知られるようになったのは、世界貿易センタービルの広場に設置された「雲の砦」です。
残念ながら9・11のテロ時には大丈夫だったそうですが、その後救助用の
重機を通す為に壊されてしまったそうですが・・・



卒寿をむかえられた今回も威厳のあるお顔で、ジーパンをはき
お洒落な帽子にシャツ姿。 とてもお年には・・

「芸術は質より量 これからも五百でも千でも作りたい 未発表の彫刻は
制作途中 実験中の作品だ・・・」 まだまだこれから~~
今年も高松で個展をなさるそうです。

素晴らしい作品と空間 人に会い陶の庵も触発され \(^-^)/



2013年5月17日金曜日

花のしずく

裏庭の花のしずく。




空見れば 雨も降らぬに 音ぞする
ただ月の漏る しずくなりけり

               和泉式部

なんとロマンチックな和歌でしょう~~
でも、陶の庵としては願わくば、アベノミクス効果で真珠やエメラルド、サファイアに
ヘンシーン・・・と、いかないでしょうかしらネ??

2013年5月12日日曜日

「青嵐(せいらん)」

ほんのりとした桜色の花でうめつくされた四月も終わり、
一年中で最も快適な五月になりました。
樹々は日毎に若葉が艶やかになり、その間を吹き抜ける気持の良い風を青嵐と
いうそうですが、青嵐は緑の風も運んでくれますが、樹々の緑の香りも届けてくれます。
そんなG.Wの一日、陶の庵で釜を掛けた初釜から四ヶ月ぶりに、
Aさん宅で初風炉の茶事をしてくださいました。

周囲の山々は滴り、露路には青嵐が吹きぬけ絶好のお茶事日和となりました。
用意された露路草履を拝借して蹲の手水で身も心も清めて席中へ。



床の間のお軸は、小林太玄老師の「円相に無尽蔵」

円相に賛語が書かれている場合には、「無一物中無尽蔵、花有り月有り・・・」の句を
思い浮かべ円相を無一物と見るそうです。
何もないという事は、裏返せば無尽蔵にあるという事・・ウーン

お軸の前の花釘から釣り下がった花入れは、銅と亜鉛の合金で打ち物のあるモールの釣舟、
そこに紫色の鉄線が軽やかに挿してあり、青嵐で心なしか揺れる感じがいたしました。
素敵なお取り合わせに拍手ですネ!

心のこもったお懐石

細魚の昆布締め、 海老真蒸の煮物椀、 きんめ鯛の焼物、
 穴子、筍、空豆の炊き合わせ等々・・・
毎回の事ながらとても美味しゅうございました。

四方会もかれこれ30年の結びつきですが、これから益々大切な人と時間を
じっくり分かち合い、心を通わせる友人が必要となります。
それは生きていくうえの必需品ですネ。

良き友に (^人^)♪ 

2013年5月4日土曜日

形物香合

やきものの町瀬戸の広大な丘陵地に、陶磁文化の殿堂として
建設されましたのが愛知県陶磁資料館です。

S53年に開催された時より更に豊かな緑となり、その中に水と石を配し自然に囲まれた
極上のやすらぎの場所になった資料館に、雨上がりの先日久しぶりに出掛けました。
染井吉野はとっくに葉桜になってしまいましたが、八重桜はまだ花も多く
風に吹かれ花吹雪となって、緑の中にひときわ軽やかに舞っていました。

開催中の「茶人のあそび心 型物香合」展  見応えがありました。
  お香合はお香を入れる為の小さな蓋物です。茶の湯に親しんでみえない人は
ご縁がないかもしれませんが、お茶碗や水指に比べ、詩情豊かでユニークな手のひらの中に
すっぽり入ってしまう、かわいく親しみやすい茶の湯のお道具です。

お茶事をしますと、まず、茶席にお客様が入り、床の間の掛け物や風炉や炉を拝見し、
その後に亭主が風炉や炉の火に炭をつぎ釜の湯を沸かします。これを炭手前特に
初炭といい、この時に炭の火でお香を焚くその香りもおもてなしの一つです。
お客様の所望により拝見に出しますので、形や図柄や亭主の思い等、
香合を中心にして話題が広がり和やかなひと時となります。
その後、懐石、濃茶、薄茶と続きお茶事は二刻(四時間)位かかります。

最近は「大寄せの茶会」が多く炭手前もなく、濃茶と薄茶又は、薄茶のみの茶会に
なってきましたので、その時の香合は床の間に飾っておきます。

香合は夏期の風炉の季節には、塗り物や生地で伽羅、沈香、白檀等の香木を使用し、
冬期炉の季節は今回の展示の陶磁器で、練香(香木の粉末を蜜で練り上げた物)を使用します。
季節やお道具に趣向を凝らしたりしますと、だんだん種類も必要になってきます・・
困ったものですね~~
そのかわり拝見するのはかわいい香合とっても楽しみです♪♪

(図録より 青磁鷹々香合 高 6.0cm)

(図録より 呉洲 赤玉香合 高 3.0cm)

 今回は亀や牛、牡丹や桃、鳥等、細やかな遊び心をとり入れた型物香合が、
150点展示されていましたがこの2点がお気に入りでしたね。