2013年2月23日土曜日

「雨ニモアテズ」

「でんでんむしのかなしみ」から続いてスクラップを読み直していましたら、
感心しつつちょっと「大丈夫かな~」・・・と心配になってしまいました。

宮沢賢治の「雨ニモマケズ」をパロディ化した「雨ニモアテズ」

     雨ニモアテズ
     風ニモアテズ
     雪ニモ 夏ノ暑サニモアテズ
     ブヨブヨノ体二 タクサン着コミ
     意欲モナク 体力モナク
     イツモブツブツ 不満ヲイッテイル

     毎日 塾二追ワレ
     テレビニ 吸イツイテ遊バズ
     朝カラ アクビヲシ
     集会ガアレバ 貧血ヲ起コシ
     アラユルコトヲ
     自分ノタメダケ 考エテカエリミズ
     作業ハグズグズ 注意散漫スグニアキ
     ソシテスグ忘レ
     リッパナ家ノ 
     自分ノ部屋二閉ジコモツテイテ

     東二病人アレバ
     医者ガ悪イトイイ
     西二ツカレタ母アレバ
     養老院二行ケトイイ
     南二死ニソウナ人アレバ
     寿命ダトイイ
     北二ケンカヤソショウガアレバ
     ナガメテカカワラズ
     ヒデリノトキハ 冷房ヲツケ 
     ミンナニ 勉強勉強トイワレ
     叱ラレモセズ
     コワイモノモシラズ

     コンナ現代ツ子二 ダレガシタ
 
15年位前の記事だったと思いますが、見事に現代社会を風刺していますよね。
もし、一箇所変えるとしたらテレビでなく、スマホ?と書きましょうか??
作者は不詳ということです。

読み終わりましたら「ふうう。」と深く大きな溜息をつき、
今度は本物の「雨ニモマケズ」をご一読くださいませ。

2013年2月16日土曜日

ウグイス

自宅の蹲の水を飲みに、ほんの一瞬ですが姿を表わす時があり、
近所の秋葉神社にやぶ椿が植わっていますので、そこから時々姿を見せてくれるのでしょう。
ウグイスは日本と朝鮮半島、中国の一部に限られ棲息しているそうです。

ウグイス色といえば、鮮やかな黄緑色ですよね。その色の小鳥は目の周りに
白い輪があるメジロで、実際のウグイスは茶色の入った草色です。
体もぷっくらとしたメジロに比べ、ほっそりとスマートですし、
メジロはグループで飛びかい、小枝の間をチョロチョロ動き回り愛嬌を振りまいていますが、
ウグイスは用心深く滅多に姿を現しません。
それなのにこんなに親しまれ、待たれるウグイスはやっぱり美しい鳴き声ですネ♪♪

「春来ぬと 人はいえども うぐいすの 鳴かぬかぎりは あらじとぞ思」

(古今和歌集 壬生忠岑の歌)

古人(いにしえびと)も待っていたんですネ♪

立春も過ぎたと言うのに、酷寒の風にふるえる日々が続きます。
初音は聞きましたでしょうか? 春が待たれます。

今日はウグイスでも美味しいうぐいす餅


求肥を餡で包み楕円形にし、左右にちょっと引っ張ってぷっくらした、
とても可愛いうぐいす餅。上からうぐいすきな粉がかかっています。

秀吉を茶会に招く際に特別に作らせたお菓子。
いたく気に入った秀吉が「うぐいす餅」と命名したとの事です。

先日は椿餅、今日はうぐいす餅、もうすぐ桜餅。
ホント 日本人に生まれて良かった
(^人^)♪

2013年2月10日日曜日

新美南吉記念館

三河と尾張を結ぶ「衣浦大橋」を渡った所から車で15分。
半田市岩滑(やなべ)にあり、今年生誕100年ということで再びクローズアップされている、
「ごんきつねの新美南吉記念館」へ出掛けてまいりました。


山茶花のトンネルを抜けると記念館です。

「ごんぎつね」は国語の教科書にもなり、とても親しまれていますが、
俳句、詩、小説、童謡、童話など、色々な作品を書いてみえたんですね。
資料の多さにびっくりいたしました。

北の宮沢賢治、南の新美南吉といわれるほどの、
日本を代表する童話作家だった事を改めて感じました。

家に帰ってから思い出して、早速スクラップ帳を開いてみました。
ありました!
1998年(平成10年)9月22日 朝日新聞夕刊
皇后様 児童文学を語る 「子供時代の読書の思い出」
15年前ですので既に黄色に変色してしまいましたが、大切に保存しておいたスクラップ。
その当時は今より一段小さな活字でしたが、メガネをかけてゆっくり読み直しました。

色々な本や作家等多岐に亘りお書きになってみえましたが、一番印象的だったのが
新美南吉「でんでんむしのかなしみ」をまず、最初にお話されていたことです。

自分の背中の殻にはかなしみがいっぱいつまっている。
それは自分だけではない、かなしみはだれもが持っている、かなしみは自分で
こらえていかなければならない・・・本から得た喜びや悲しみ、愛と犠牲等
「ある時には私に根っこを与え、ある時には翼をくれました」
読書は私に、悲しみや喜びにつき、思い巡らす機会を与えてくれました。
自分以外の人が、どれほどに深くものを感じ、どれだけ多く傷ついているかを
気づかされたのは、本を読むことによってでした。・・・

本当に美しい日本語で表現力豊かにお書きになってみえ、とても
やさしい心持になり、又大事にスクラップ帳に戻しておきました。


記念館にあるでんでんむし

南吉の童話の中には、現実の不条理や、生きていく事は楽なことではない、
又、愛や希望、相手の痛みを自分の痛みとする本当の「やさしさ」等、
短いお話の中に凝縮されているんですね。

タイムスリップし、子供の素直なまなざしで見て周り、
ちょっぴり心がきれいに?と同じくらい心が切なくなりました。


※  秋彼岸には、記念館の北側を流れる矢勝川の堤に、
   群生する真赤な彼岸花が見事に咲きそろうそうです。




2013年2月3日日曜日

筒茶碗

極寒の如月のお稽古。
炉にたくさんお炭をつぎ、湯気の出ている大ぶりな釜から、始めは微かな音が、
次第に松葉がそよぐように聞こえる音「松風」
茶席に暖かさが広がっていきます。


床の間には春を呼ぶ花、梅一輪を待ちわび「梅花開五福」のお軸。
五福を五弁の花びらに託します。

寿命が長いこと
財力が豊かなこと
無病なこと
徳を好むこと
天命を以って終わること
 
白釉の掛花入れには、蝋細工のような素心蝋梅と、
裏庭に咲いた曙椿を挿してみました。



茶碗は極寒のこの時季、ほんの1ヶ月位使う筒茶碗。
通常の茶碗より口が狭く、細長い形をし、濃茶には用いず薄茶だけに使います。
盛夏の時の平茶碗と同様、絞り茶巾を仕組み、席中お客様の前で、
茶碗にたっぷりのお湯を一杓入れた後絞りなおし、その間に茶碗を温めておきます。
深い茶碗なので、それだけお湯が冷めにくく、頂く時に両手のひらに、
ほんわかと温かみを感じます。

「筒茶碗 深き底より ふき上がり 重ねて内をてをやらぬもの」

利休百首に筒茶碗の扱いが書いてあるように、お手前の時、
筒茶碗に限って拭く時は必ず底から拭き、その後に縁を拭いていきます。

春が待たれる中、極寒の筒茶碗での一服美味しゅうございます。