陶の庵の尊敬するR.K先生がご指導なさっている
「小さな夜の朗読会」が催され出掛けてまいりました。
「小さな夜の朗読会」が催され出掛けてまいりました。
「茨木のり子の詩の世界」
お若い時代から、73歳で発表された最後の詩集「倚りかからず」迄の中から10篇。
何れも、感性豊かな詩ばかり。その中でも思わず微笑んでしまう楽しい詩。
「笑う能力」
「先生 お元気ですか 我が家の姉もそろそろ色づいてまいりました」
他家の姉が色づいたところで知ったことか
手紙を受けとった教授は
柿の書き間違いと気づくまで何秒くらいかかったか
「次の会にはぜひお越し下さい
枯れ木も山の賑わいですから」
おっとっと それは老人の謙遜語で
若者が年上のひとを誘う言葉ではない
着飾った夫人たちの集うレストランの一角
ウェーターがうやうやしくデザートの説明
「洋梨のババロワでございます」
「なに 洋梨のババア?」
若い娘がだるそうに喋っていた
あたしねぇ ポエムをひとつ作って
彼に贈ったの 虫っていう題
「あたし 蚤(のみ)かダニになりたいの
そうすれば二十四時間あなたにくっついていられる」
はちゃめちゃな幅の広さよ ポエムとは
言葉の脱臼 骨折 捻挫のさま
いとおかしくて
深夜 ひとり声をたてて笑えば
われながら鬼気迫るものあり
ひやりともするのだが そんな時
もう一人の私が耳もとで囁く
「よろしい
お前にはまだ笑う能力が残っている
乏しい能力のひとつとして
いまわのきわまで保つように」
はィ 出来ますれば
山笑う
という日本語もいい
春の微笑を通りすぎ
山よ 新緑どもよして
大いに笑え!
気がつけば いつのまにか
我が膝までが笑うようになっていた
お若い時代から、73歳で発表された最後の詩集「倚りかからず」迄の中から10篇。
何れも、感性豊かな詩ばかり。その中でも思わず微笑んでしまう楽しい詩。
「笑う能力」
「先生 お元気ですか 我が家の姉もそろそろ色づいてまいりました」
他家の姉が色づいたところで知ったことか
手紙を受けとった教授は
柿の書き間違いと気づくまで何秒くらいかかったか
「次の会にはぜひお越し下さい
枯れ木も山の賑わいですから」
おっとっと それは老人の謙遜語で
若者が年上のひとを誘う言葉ではない
着飾った夫人たちの集うレストランの一角
ウェーターがうやうやしくデザートの説明
「洋梨のババロワでございます」
「なに 洋梨のババア?」
若い娘がだるそうに喋っていた
あたしねぇ ポエムをひとつ作って
彼に贈ったの 虫っていう題
「あたし 蚤(のみ)かダニになりたいの
そうすれば二十四時間あなたにくっついていられる」
はちゃめちゃな幅の広さよ ポエムとは
言葉の脱臼 骨折 捻挫のさま
いとおかしくて
深夜 ひとり声をたてて笑えば
われながら鬼気迫るものあり
ひやりともするのだが そんな時
もう一人の私が耳もとで囁く
「よろしい
お前にはまだ笑う能力が残っている
乏しい能力のひとつとして
いまわのきわまで保つように」
はィ 出来ますれば
山笑う
という日本語もいい
春の微笑を通りすぎ
山よ 新緑どもよして
大いに笑え!
気がつけば いつのまにか
我が膝までが笑うようになっていた
四半世紀を共に尊敬し合いながら生活された三浦さんを、50歳で亡くされ、
その後、お一人の暮らしが長かったのに、全ての感覚が瑞々しく躍動してみえる・・
ご自分に律した潔い生活をしていらっしゃったからでしょうか?
言葉というのは恐ろしいですね。その人の全人格、本性が全て
解かってしまいますし、美しい言葉は私達の心を潤わせ和ませてくれます。
解かってしまいますし、美しい言葉は私達の心を潤わせ和ませてくれます。
暑さが収まる処暑もとっくに過ぎたというのに、残暑が長く続きいささか閉口していますが、
夜になれば空気が一変し、エンマコオロギが鈴をころがす様な音色で鳴いています。
短夜から長夜にになりましたので、好きな本を手にし日本語の美しい言葉に
お目にかかりたいと思っています。 「読書の秋」・・ちょっと古いかしら?
お目にかかりたいと思っています。 「読書の秋」・・ちょっと古いかしら?

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