2013年1月16日水曜日

「譲葉」と「柿膾」

茶人の正月は口切の11月といわれます。
暦の上で新年を迎える1月も、また、お祝い気分にあふれ華やかな初釜はとても楽しみです。
先日、上飯田にあります「志ら玉」で催された初釜に出掛けてまいりました。


 

表千家の初釜のお点心でよくお目にかかるのが「柿膾」です。
「譲葉」の上にこんもり盛られた「柿膾」を見ますと、いかにも新春を迎えたという
晴れやかな気持になります。



 「柿膾」は、柔らかくした干柿を細長く切り、それにおろし大根を和え、
お酢で味付けしたとても素朴な和え物です。
「柿膾」も美味しいですが、大切なのは下に敷く縁起物の「譲葉」です。
冬枯れの風景の中でも、この木は青々と葉を茂らせ、新しい葉が整ってくると、
古い葉が「譲る」ように散るところから「譲葉」というそうですが、いい名前ですね。
若い葉が育ち、一人前になるのを十分に見届けてから、散り急ぐわけでもなくある日
さりげなくハラリと散る・・・何やらとても意味深いですね。

「譲る」 自分の所有物、地位、権力などを他人に与えてまかせる。
自分を後にして他の人が先になるようにする。 
 ウーン、ウーン、ムツカシー!

私達の周りには、「譲る」ことより「奪う」ことの方が多いこの頃ですが、
先達から受けついだ良き伝統を、次の世代に譲ることのできる何か?を、
身につけたいと思っています。

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