2012年12月7日金曜日

其の三 「大阪市立東洋陶磁美術館」と「香雪美術館」

大阪の官公庁街の中ノ島公園の一画にある「大阪市立東洋陶磁美術館」
幾度となく訪れましたが、周りの環境に溶け込んだ落ち着いた建物と、
展示品は毎回豊かな気持になります。今回は開館30周年記念企画
「国宝 飛青磁花入」と「国宝 油滴天目茶碗」のとっておきの展示でした。

飛青磁花入(元時代 14世紀)
流麗でふくよかな姿、形容しがたい美しさです。
まったりとした青磁の中に、辰砂の紅が心地よい間隔で点々とたおやかに発色し、
何度見てもうっとりいたします。畏れ多くも挿すとしたらどんな茶花が合うかしら? 
そうね、やっぱり花は無いほうがいいわ。真塗りの薄板の上にただそっと置くだけ・・・

油滴天目茶碗(南宋時代 12~13世紀)
小振りな茶碗の内側と外側に、金、銀、紺の細かな卵型の斑点がびっしり現れ、
その斑点が油の滴に似ていることから「油滴天目」といわれます。
焼成の過程で釉中の気泡が破裂し、そこに流れ込んだ酸化第二鉄の粒子が結晶となって生じた・・・と難しいことは解かりませんが、思いの他小さな茶碗の中に大きな宇宙を感じますネ。
双璧の、静嘉堂文庫に所蔵されている「国宝 曜変天目茶碗」 黒の釉面にある紋の周りが
ルリ色に妖しく光輝いている茶碗に比べたら、漆黒の部分が多く落ちついた感じが致しました。

安宅コレクションから東洋陶磁美術館に収蔵されるまで紆余曲折があったそうですが、
1000点余りの作品が一点も散逸されることなく収蔵されているとのことです。
焼き物好きにとってはこの上ない喜びです!


「香雪美術館」 朝日新聞の創業者村山龍平氏(香雪)のコレクション。
超高級住宅地神戸の御影に、広大な敷地と重要文化財の和洋の建物に囲まれた
一画にあり、鎌倉時代の中期から桃山時代の茶道具が多く収蔵されているそうです。
美術雑誌でしか見たことのない作品が数十点展示してありましたが、その中でプーと膨らんだ
「堪忍」という銘の、名物瀬戸肩衝茶入があり伊達政宗が付けたそうですが、
何やら江戸幕府に対しての堪忍袋かしら?
緒が切れたのか切れなかったのか。 傑作な銘ですネ。

見事に自然と共生している生活空間。
ご自身も深く茶の湯を嗜まれ、お客様の接遇の基本となさっていたそうで、
藪内流家元の茶室「燕庵」の忠実な写しがあるとの事。
そんなお席にお招きされないかしら??


大阪、高松、琴平、神戸・・・と
歩いて、歩いて、歩いた二泊三日の旅でした。

1 件のコメント:

inkyoGG さんのコメント...

歩いて歩いて、登って登って、筋肉痛・・消えましたか?
和楽茶会10年を、しみじみふり返る旅でもありましたね。